会社の研修で渋々はじめたTwitter活動は、ほとんど論文紹介アカウントになってしまっていますが、今年も1日も休まず続けられました。日々皆様からいいねやリツイートいただきとても励みになっています、ありがとうございます。折角なので2022年の中でインプレッション数が多かったTOP3ツイートを紹介します。
第3位
第3位は「マテリアルズ・インフォマティクスの部署へ配属のため学生のうちに何をしたらよいか?」に関するツイートです。新卒での入社にはいわゆる配属ガチャもあるので、この質問に対する絶対的な解はないですが、「博士課程を取って新卒で入社」「ポスドク・助教から中途で入社」「MIベンチャーから大企業に中途で入社」など色々な方がアドバイスくださり勉強になりました。
いいね数だけで見ると他にも多いツイートはあるんですが、インプレッション数がこのツイートは非常に多く、皆さんが気になるポイントなのだなと感じました。
学生さんから「#マテリアルズインフォマティクス の部署へ配属のため何をしたらよいか?」と質問されました。
— 横山トモヤス|計算材料科学者 (@yoko_materialDX) March 13, 2022
材料工学と情報工学、両方の勘所を研究の中で把握することが大切と個人的に思います。
なので、学士は材料デバイス系、修士はがっつり情報系の研究室で勉強するとかありかなと思いました。
第2位
第2位は「最新論文を追いかけるためのpythonコード」に関するツイートです。いろんな人に論文の解説して欲しいので、僕の情報収集の秘伝コードを公開しました。このAPIはとても便利なのに(特にchemRxivは)調べてもあまり出てこなくて意外でした。
情報収集に便利なツール。
— 横山トモヤス|計算材料科学者 (@yoko_materialDX) August 14, 2022
最新論文を追いかけるのに、プレプリントのAPIとDeepLのAPIを組み合わせると便利です。情報収集の効率がグッと上がりました。
arXivとChemRxivからの情報収集と、DeepLによる翻訳は、こんな感じで実行できます。
簡単なのでpythonのお勉強のきっかけにもオススメ? pic.twitter.com/A0EVamzWTr
ちなみに僕は上記で集めた論文をTeamsのbotで共有し、毎日論文を追いかけています。
Teamsのbotをpythonで作ってみたらとても便利でした。
— 横山トモヤス|計算材料科学者 (@yoko_materialDX) September 18, 2022
最新のarXiv論文をpythonで取得
↓
DeepLのpython apiでタイトルと概要を和訳
↓
pythonでTeamsへ通知
気になる論文を社内Teams上にてみんなで議論できるのがオススメ。
やり方は以下、Slackでもできるそうです。https://t.co/DqcKmBN5xK
第1位
第1位は「分子を音に変換する論文」に関するツイートです。詳しくはこちらの記事がわかりやすいです。機械学習の新しい入力方法としてだけでなく、化学と音楽をつなぐ面白い研究だと思います。続報に期待です。
ただ、こうした変換はメロディになりやすいルールがまず設定され、それに従って変換されるため、「音にしたらこんなに聞きやすいんだ!」という間違った理解・表現がされやすいとの専門家のご意見をいただき、なるほどと思いました。
分子を「音」に変換する論文。#機械学習 の入力として、分子構造を記述する方法は化学式だけでなくグラフや文字列など様々です。
— 横山トモヤス|計算材料科学者 (@yoko_materialDX) March 26, 2022
今回分子を音符として表現する方法が提案され、音に基づく分子設計が可能になったそうです。#化学 と #音楽 の融合、発想に脱帽です。https://t.co/9Wg2HerFh6 pic.twitter.com/l9mm5ypGBR
以上です、今年もたくさんつぶやきました、お付き合いいただきありがとうございました。2023年も引き続きSNS活動を続けていければと思います。よろしくお願いいたします。
番外編その1
論文紹介ツイートで意識していることです。感想はとても大切と痛感しました。
半年くらい論文紹介を続けてきて、意識していることを整理しました。
— 横山トモヤス|計算材料科学者 (@yoko_materialDX) August 6, 2022
基本は以下の4要素で構成していますが、この中で一番大切なのは「感想」です。
自分だからこその視点、発信のオリジナリティがあると、受け手の興味を惹きやすいです。
呟きも研究発表も同じだなぁと感じました。 pic.twitter.com/SG18kETXLJ
番外編その2
近未来の研究スタイルです。VRでモデリングする時代、早く来て欲しいです。
VRで原子モデルを可視化する論文。
— 横山トモヤス|計算材料科学者 (@yoko_materialDX) May 20, 2022
原子を思い通りに配置したり、動きを可視化するのに2次元画面上の操作に満足しない人は多いはず。
金属有機多孔体MOFをVRで3次元にモデリングできるコードが開発されたそうです。
近未来の研究者の姿がここに。https://t.co/HbsJEzUEuypic.twitter.com/ZETFodJlgq
こちらも近未来の研究スタイルです。未来の研究者はAIに研究テーマを考えてもらうことになるかもしれません。
もしかしたらすごく役に立つかも知らないツール。
— 横山トモヤス|計算材料科学者 (@yoko_materialDX) September 3, 2022
JACSの論文を学習し、画像からタイトルを生成したり、タイトルから仮想のアブストラクトを生成したりするモデルを以下から試せます。https://t.co/LGRWKRk8tL
仮想のアブストラクトから次の論文ネタを考える、これぞ未来の研究者?
番外編その3
化学のデザインツールです。こうした遊び心は忘れないように研究を続けたいものです。
化学×デザインのツールmolcloud。
— 横山トモヤス|計算材料科学者 (@yoko_materialDX) August 7, 2022
分子で絵を描くという面白そうなコードで、試しに「分子ネコ」を描いてみました。
シルエット画像とSMILES形式の分子を入力すると自動生成してくれます。
お気に入りの分子をイラスト化して発表資料の表紙にしてみてはいかがでしょうか。https://t.co/u8ZJBald2q pic.twitter.com/6Ve6DeFJr7